ちりも積もれば何になる？

こちらをご覧下さい。これが何だかお分かりでしょうか。

そう！チラシから生まれたゴミ箱です！！

実はコレ、全てお一人の利用者様によって作られたものとなります。

「する事がなか時はこういうのが一番たいな！」と笑顔で話されていたH様。

実際に手に取ってみると分かるんですが、まぁ綺麗な事。神は細部に宿るかの如く。

H様が今日までに折ったゴミ箱の枚数はゆうに100枚を超えます。

作品の所在は施設内に留まらず、支援に関わっているスタッフの自宅に日々蓄積されていく程に需要と供給がマッチしておりません。製作が早過ぎる。

ちなみに、チラシを折る作業というものは手指を最大限に活用する必要がありますよね。

ご存知の方も多い事ですが、この指を動かす行為って実は物忘れ等の予防に効果があるんだそうです。

巷では“指は第二の脳”なんて表現もされてるらしく、指先を動かす事で脳の血流量が上がり良き刺激となるらしいですよ。

そう踏まえるとH様はコレを日課として取り組まれていらっしゃるので、図らずもリハビリが生活の中に根付かれていらっしゃる事となります。

リハビリスタッフと1対1で実施する機能訓練だけでなく、こういった+αがあるとより心身の機能向上が望めますね。

だからでしょうか、H様は93歳とは思えない位心身共にお元気なお姿が印象的かつ魅力的な方です。

趣味や興味がいつの間にか自身を支えるリハビリに。

専門的な観点というフィルターを介する事で時になんでもない事がスペシャルな事に変化しちゃいます。

リハビリって…奥が深いですね。

《余談》

とある昼下がり。

(ん…？なんだか気配が…)

(こっちの方から…？)

(何もないんだけどな……)

……(パカッ)………なん…だと…！？

謎の声「一体いつから———ゴミ箱が増えていないと錯覚していた？」